ART×科学=対話
展 覧 会「人と科学と現代アート
=ステレオタイプを超えてゆけ=
Meetup 2019 at 東京工業大学博物館百年記念館1階 T-POT
2022/09/29/更新
期間限定2日間(入場無料)
2019年6月15日(土)11:00〜21:00(入場20:30迄) 公開トークイベント・パフォーマンスショー有り
2019年6月16日(日)10:00〜18:00(入場17:30迄) 公開トークイベント・パフォーマンスショー有り
会 場:東京工業大学博物館百年記念館1階T-POT
住 所:目黒区大岡山2-12-1(東工大大岡山キャンパス内) 最寄駅:東急目黒線/大井町線 大岡山駅 下車スグ
主 催:異形の愛製作委員会 | Geek Love Project
共 催:東京工業大学工学院 機械系 鈴森・遠藤研究室、科研費新学術領域研究ソフトロボット学 (Science of Robotics) http://softrobot.jp/
助 成:アーツカウンシル東京(公益社団法人東京都歴史文化財団)
問 合:Email: geekloveproject.tokyo@gmail.com
《公開トーク/1日目》6/15(土)–15:00〜
鈴森康一先生と考える「ソフトロボットにみる バリューチェンジと ”ええかげん” のススメ」
《公開トーク/2日目》6/16(日)–14:00〜
塩崎太伸先生と読み解く「時代の挑戦者、建築家 篠原一男
”住宅は芸術である”というアフォリズム(※)にまつわる誤解について」
・上記時間、内容は変更する場合がございます。詳細は随時、本サイト、FB・ツイッターにて更新して参ります。
・お座席は先着順、椅子席 100名です。それ以上はお立ち見の可能性がございます。車椅子等、優先席をご希望の方はご連絡ください。
・上記の時間帯は当日の状況により前後する場合がございます、ご承知おきください。連絡先:geekloveproject.tokyo@gmail.com
Exhibited Works -展示作品−
【SOFT ROBOTICS 】
東京工業大学 工学院・機械系 鈴森・遠藤研究室
教 授 鈴森 康一 KOICHI SUZUMORI
准教授 遠藤 玄 GEN ENDO
東京工業大学 情報理工学院・情報工学系 小池英樹研究室
特別研究生 髙橋 宣裕 NOBUHIRO TAKAHASHI
展示映像作品一部 展覧会《ステレオタイプを超えてゆけ》より
【ARCHITECTURE−百年記念館】
東京工業大学 名誉教授 建 築 家
篠原一男 KAZUO SHINOHARA (1925-2006)
東京工業大学 環境・社会理工学院 建築学系
教 授 奥山 信一 SHIN-ICHI OKUYAMA
東京工業大学 環境・社会理工学院 建築学系
准教授 塩崎 太伸 TAISHIN SHIOZAKI
【ARTISTS−Works】
尾角 典子 NORIKO OKAKU−映像・アニメーション他
小林 勇輝 YUKI KOBAYASHI−パフォーマンス(詳細右記参照)
坂井 存 ZON SAKAI−パフォーマンス(フレキシブルに実施)
佐藤 雅春 MASAHARU SATO−映像・アニメーション
中嶋 興 KO NAKAJIMA−映像・アニメーション
フォトグラファー・ハル PHOTOGRAPHER HAAL−写真
藤本ナオ子 naokfujimoto−インスタレーション他
映像作品(本展では以下の映像作品をまとめたものを展示いたしました)
《東京工業大学工学院・機械系 鈴森・遠藤研究室》
・ソフトロボット第一号 by Prof.Suzumori
https://www.youtube.com/watch?v=kHGLYRUKWeM
・Super Dragon
https://www.youtube.com/watch?v=xVJ-O4t5X84
・ジャコメッティロボット(本展では動画のご紹介をしていなかったのですが、お問合せが多かったので)
https://www.youtube.com/watch?v=INTHRNcyW9w
Dear Sir/Madam -ごあいさつ-
この度、展覧会「人と科学と現代アート=ステレオタイプを超えてゆけ=」を開催いたします。これまで 「かたいモノ」とされてきたロボットの常識を打ち破り、「やわ らかさ」をテーマに、「ソフトロボット学」を日本から世界に発信するパイオニア 東京工業大学工学院 機械系 鈴森・遠藤研究室をはじめ、東京工業大学博物館 百年記念館 (意匠設計/篠原一男)および、同学建築学系の研究者の方々にご協力を頂き、そして、パフォーマンスや映像、アニメーション、写真、ミクストメディア等、インタラクティブな表現を扱 う20代から70代の研究者やアーティストをお招きし、「固定観念からの逸脱」について考えます。先史より 科学の発展と共に歩んできた芸術表現の変遷を考えると 多様なメディア表現が行き交う今日、同時代の表現者と共に その先の「知」の公共性について 考える意義は大きいものと思われます。本展の開催に際し、ご支援 ご協力を頂きました方々には厚く御礼申し上げます。また、本展の参加作家、故佐藤雅春氏(1973-2019)とのご縁をつないで下さったご家族 大垣美穂子様に感 謝の意を表します。
今年4月、森美術館で出会った 佐藤雅晴氏の作品は、誰もいない空間に鳴り響く 携帯の着信音が印象的な映像作品でした。それは「応 答せ よ、応 答 せ よ」と訴え かけているようで、気がつくと私の「手」は この作家とのコンタクトを求めキーボードを打っていました。 後日、佐藤氏のご家族からの着信で私の携帯が鳴った時、そ れは佐藤氏の作品そのものの光景でした。ただ一つ違うのは そこに応答する人間が介在していたことでした。本展では、佐藤氏が生前に発表した 「HANDS」とい う映像作品をイムラアートギャラリー様のご協力のもと 再編集してご紹介します。そこには人間の「手」を介して生まれる 様々なな行為が アーカイブ化され、本展が 掲げる「アート×科学=対話」の方程式を語る上で欠かせない存在となっています。世界最古の「ラスコー洞窟」の壁画に始まり、科学技術や文化・芸術も 全てはこ の「手」の行為から始まり今日に至ります。いかに科学が発達しても、この直感的でパフォーマティブな「手」の所作が消えることはないのではないでしょうか。なぜな ら、「手」を用いて得られる充足感と達成感は人間の欲動として揺るぎなく、ロボット工学者の広瀬茂男博士 (1947-)は、「ロボットのオートーメーション化が進んで も、人間の「手」による司令と操作性の体感は不可欠だ」と語ります。一点の隙もない 篠原一男建築の幾何学的な美意識も彼が残したスケッチを見ればわかるよう に、全てはこの「手」から創出されています。しなやかに躍動し縦横無尽に立ちのぼるドローイングは まさに「手」の行いです。本展では、「住宅は芸術だ」、「プログレ ッシブ・アナーキー」、「カオス」といった数々の概念を生み出した篠原一男の「手」による建築作品 “東京工業大学博物館百年記念館” を舞台に、従来であれば 同 一空間に展示されたり、論じられたりすることが稀有な同時代の科学者や研究者、アーティストらが集まり、それぞれの「応答」を切り取りながら 各々の「手」から始ま る物語を紡ぎ出し再構築いたします。 本展の舞台である“東京工業大学博物館百年記念館”は「ハードとソフトが出会う場であり、情報発信の場」として、1987年に設立されました。建造物から突き出し たロボットの面構えのような半円柱のフォルムは 「大学と街(大岡山)との間における 会話の空間化」 として存在します。今でこそ、「社会と地続きの大学」 や、「大 学ミュージアムの社会的活用」といった「社会共創」の理念や実践が普及していますが、今から30年前に 既に篠原一男はこうした世相を予測し、反映していたのか もしれません。設計当時、篠原は、「このような独特なフォルムの具現化には 建築技術の進化がなければ出来なかった」と 話しています。本展では、こうしたテクノロ ジーの進化がなければなし得なかった 現代アートの作品をご紹介して参ります。言うなれば、作家個人の努力や 表現によって 「作品」 が成立するのみならず、その 時代ごとの文明の進化と叡智に裏付けされた「表現」であり 社会への「応答」です。一見すると個人レベルでの「応答」は他人事として見過ごされがちです。ですが 他者の表現や考えを知ることは、自分自身と社会との間に適切な「対 話」を構築し新たな価値観へと変換させる一つのプロセスではないでしょうか。 そして、そうい った個人レベルからのアプローチが市民レベルでの文化や科学の発展を後押しするサポーターとなり、その先に文化遺産が生まれ人間の叡智が ”博物館”にアー カイブ化され、再び社会と接続しバトンをつないでいく・・・私は、この文化の“正のスパイラル”について、建築家 篠原一男が残した”東京工業大学博物館百年記 念館”と共に味わいながら、本展覧会が私たちの社会を支える科学や文化・芸術について考える好機となることを期待してやみません。
2019年6月15日(土)〜16日(日)の2日間、ぜひ、”東京工業大学博物館百年記念館”へお運び下さい。
多くの方々にお目にかかれることを私ども一同、楽しみにしております。
2019年6月吉日
藤本ナオ子 Geek Love Project
−EVENT−
Geek Love Project Vol.1Presents
公開トークイベント(予約不要・椅子席は限りがございます/限定100席 /先着順)
6/15sat–15:00〜
鈴森康一先生と考える 「”ソフトロボット”にみるバリューチェンジと”ええかげん”のススメ」
6/16sun–14:00〜
塩崎太伸先生と読み解く「時代の挑戦者、建築家 篠原一男」
”住宅は芸術である”というアフォリズム※ にまつわる誤解について
・開始時間や内容は変更する場合がございます。詳細は随時、本サイト、FB・ツイッターにて更新いたします。
・お座席は先着順、椅子席 100名です。それ以上はお立ち見の可能性がございます。
車椅子等、優先席をご希望の方はご連絡ください。
・上記の時間帯は当日の状況により前後する場合がございます、ご承知おきください。
・ご連絡先:geekloveproject.tokyo@gmail.com(異形の愛製作委員会|GeekLoveProjec)
メインスピーカー
鈴森康一(すずもりこういち)
ロボット工学者。
国立大学法人 東京工業大学 工学院・機械系 教授(2014年〜)
ソフトロボット学のパイオニアとして、今から約35年前にソフトロボット学の概念を樹立。世界のソフトロボット学を牽引する存在。ソフトロボット一号として鈴森康一教授が手がけた”FMA ( flexible microactuator|フレキシブルマイクロアクチュエータ/1989)”は伝説的な作品として、世界中の科学者・研究者らから熱い視線が寄せられている。https://www.youtube.com/watch?v=kHGLYRUKWeM
横浜国立大学 大学院工学研究科 博士課程修了。
株式会社東芝総合研究所(現 研究開発センター)、財団法人マイクロマシンセンター勤務、国立大学法人 岡山大学教授を経て、現職。
2016年に東工大と岡山大学の両大学発ベンチャー企業s-muscle(エスマスル)を設立し、空気圧で動作する細径人工筋肉の販売を開始。
2017年に人工筋肉を使った筋骨格ロボットで攻殻機動隊 REALIZE PROJECT 「the AWARD 2016」『義体(ロボット)』部門グランプリ受賞。ロボティクス研究分野において受賞歴・メディア出演多数。
著書に『ロボットはなぜ生き物に似てしまうのか』『アクチュエーター工学入門』。工学院機械系担当。
科研費新学術領域研究「ソフトロボット学」研究領域代表 http://softrobot.jp/
塩崎太伸(しおざきたいしん)
建築家。
小林佐絵子とアトリエコ共同主宰。 https://www.atorieco.info/
東京工業大学 環境・社会理工学院 建築学系塩崎研究室主宰、准教授。http://shiozaki.main.jp/
アトリエコ、および東京工業大学塩崎太伸研究室では、建築と都市の意味論的なディスカッションを通じて、これからの建築のデザインを試みている。
《近年の研究、プロジェクト》
スーパー・タイト展@オーストラリアRMIT(2019年7月)
アーバン・フロッタージュ中野住宅(ワークショップ+展覧会@表参道TIERS GALLERY、2018年)
現代民話採集プロジェクト(2016年~現在)
オノマトペ・ファニチャー・デザイン(2015年~現在)
ワンルーム・ハウス・デザイン(2011年~現在)
その他、空間の名づけの研究、民話・神話における建築的エレメントの研究、建築的形式の慣用と変形に関する研究、など。
詳細は上記Webへ。
Geek Love Project Vol.1Presents
パフォーマンスショー
SoftRobots with 小林 勇耀
1回目 :6/15 (土)−13:00〜14:00
2回目:6/15 (土)−19:00〜20:00
3回目:6/16 (日)−11:00〜12:00
・開始時間をはじめ、内容は変更する場合がございます。
詳細は随時、本サイト、FB・ツイッターにて更新して参ります。
・お座席は先着順、椅子席 100名です。それ以上はお立ち見の可能性がございます。
車椅子等、優先席をご希望の方はご連絡ください。
・上記の時間帯は当日の状況により前後する場合がございます、ご承知おきください。
・ご連絡先:geekloveproject.tokyo@gmail.com(GeekLoveProject)
小林勇輝
東京都出身 1990年生まれ
パフォーマスアーティスト
Royal College of Art パフォーマンスアートコース MA 修士課程修了
かつて、プロテニスプレーヤーを目指していたという異色のパフォーマンスアーティスト。
類まれなる肉体と高い身体性能力をあわせ持つ繊細にしてかつ大胆な小林のパフォーマンスワークは観る者の視覚と五感を揺さぶる。ジェンダーフリーな視座から世界を見据え、人間の存在意義を探る。現在、東京を拠点に国内外で活動中。
今回、Soft Robotics "ソフトロボット学"のパイオニア 東京工業大学 工学院・機械系 鈴森・遠藤研究室が研究開発をする人工筋肉の集合体”ソフトロボット”と、鈴森康一教授が先導するソフトロボット学の領域を独自のインタラクティブな世界観に融合させ新たな科学コミュニケーションを模索する若き研究者 髙橋宣裕氏(東京工業大学 情報理工学院・情報工学系 小池英樹研究室)の作品成果物からの着想や協力を得て、新たな新境地に挑戦する。乞うご期待ください。
Text by Naok Fujimoto
The Rubber tube meets SoftsRobots 坂井存
期間中フレキシブルに実施
6/15(土)−11:00〜21:00 6/16(日)−11:00〜18:00
福岡出身 久留米在住 1948年生まれ
パフォーマンスアーティスト
日本大学卒業
自作のゴムチューブ作品を背負いながらただ”ひたすら歩く”行為を繰り返す坂井のパフォーマンスワークは、唯一無二の存在として世界的にも評価が高い。
40代を過ぎてからスタートさせたという彼のアーティスト人生はただただひたすらに奥深い。円熟味と癖になるやみつき感は、まるで泡盛古酒のような芳醇さと後味に浸れる。”あたなたの荷物は重いですか?”といった禅問答を携えて世界各所を行脚する坂井の姿はさながらお遍路や殉教者のよう。坂井自身は「僕はただ歩くだけの人だから」と語るが、さてその真髄は。
”団塊の世代と呼ばれた私達も、老人の域に入りエントロピーが増大して今にも爆発しそうである。若さに対しコンプレックスを覚え、老化して行く自分には恐怖心さえ感じる” (坂井存 ステイトメントより)
http://chiyofuku.jpn.org/sakai/sakai_022.html
Text by Naok Fujimoto
会 場:東京工業大学博物館百年記念館1階T-POT
住 所:目黒区大岡山2-12-1(東工大大岡山キャンパス内) 最寄駅:東急目黒線/大井町線 大岡山駅 下車スグ(徒歩1分)